理事長所信

第59代理事長  十文字 俊之


【スローガン】

志高く踏み出そう更なる一歩
~歴史を重んじ守るべき伝統がある・未来を見据え変えるべき世界がある~

 

 

【はじめに】

1949年、戦後の混沌とした時代背景の中、明るい豊かな社会の実現を理想とし、責任感と情熱をもった青年有志により、日本の青年会議所(JC)運動が始まりました。

共に向上し合い、社会に貢献しようという理念のもとに各地に次々と青年会議所が誕生しました。そのような中、全国で166番目の青年会議所として1959年に社団法人白河青年会議所が認証を受け、白河市、西郷村、泉崎村、中島村、矢吹町の5市町村を活動エリアとし、「修練」「奉仕」「友情」の三つの信条のもと、より良い地域社会を目指し続けて、今年で59年目を迎えます。
これは、先輩諸兄が気概と覚悟をもち地域社会を見据え、一人ひとりが未来に向かって歩みを続けた運動があったからこそだと思っております。
また、われわれ青年会議所メンバーが運動を続けられる事は、先輩を始め、地域の皆様、諸団体の皆様、多くの方の御理解と御協力があってこそだと深く感謝申しあげます。

近年は「JCしか無い時代からJCもある時代」に変ってきたと思っております。時代や環境の変化、価値観の多様化の進展が漂うなか、我々、青年会議所メンバーは過去の経験を糧に新たな価値を創造し、何を守り、何を伝えるべきか真剣に考えなくてなりません。

そして、本年59年目を迎えるにあたり、これまでの集大成として60周年を迎えることができるように、機運を高めより強固な組織として志高く、歩みを進めて参ります。

 

【継承と改革~地域のたからを次世代に~】

初めから地球上に道は存在しなかった。誰かが歩き、道となり、歩き続けることで、確かな道となる。だからこそ多くの人々が歩くことができる。先輩諸兄が築き上げた、このしらかわ地域の歴史や伝統は、いつの時代になっても次世代に伝え続けなければなりません。責任世代である我々、青年会議所メンバーはこれまで築き上げた確かな道を未来に向かって変革を続け、歩みを進める必要があります。

このしらかわ地域には江戸時代の絵図を元に忠実に復元された「小峰城の三重櫓」を始め、松平定信公により築造された士民共楽の思想をかかげた日本最古と言われる「南湖公園」奥州三古関のひとつに数えられ、芭蕉をはじめ多くの歌人に読まれてきた「白河関跡」といった歴史的観光名所や約300年の歴史がある「白河だるま」といった「地域のたから」が多くあります。又、決して忘れてはならない「地域のたから」とは、地域間交流や生活者の笑顔が咲き誇る空間といった目には見えない「地域のたから」もあります。それは、そこに住む「ひと」と「ひと」の繋がりによって作り出される空間なのです。

「ひと」は自分自身の為だけには最大限の力は発揮できず、誰かの為ならば最大限の力を発揮出来ることでしょう。人生において最高の仕事とは、誰かの為に力を尽くすことです。様々な出会いと機会を通して新しい可能性を切り開き、しらかわ地域に住むすべての人々が手を取り合って、誰かの為に力を尽くせるように行動し、これから歩む未来への道を志同じくする多くの仲間と共に歩み続けて参ります。

 

【一人は皆の為、皆は一人の為に、~本当の豊かさを求めて~】

我々は、白河青年会議所というチームであります。その中に様々な役割があり、考え方や見え方が違います。決して忘れてはならない事は、様々な役割の中で一人ひとりが持つ「自由な発想力」「果敢に挑戦する行動力」そして「継続し続ける熱き情熱」が重要であると考えます。一人ひとりの考え方や経験が混ざり合うからこそチームとして最高のパフォーマンスを発揮出来ます。チームは、一人ひとりの意見や経験を尊重し個人の能力を最大限に引き出させる機会を提供し続けなければなりません。

高度成長期を迎えた昭和30年代、物質的には乏しくとも精神的には豊かな時代だったと思います。それは、物質的豊かさが本当の豊かさだと信じ、必死に行動していた時代なのだと感じています。現代社会になると、物質的には豊かになった一方で何処か精神的な乏しさを感じる人も多い事でしょう。いつの時代も変わらない豊かさ・全世界が共通な豊かさを求めて、一人でも多くの笑顔に出会えるように、議論を重ね本当の豊かさを求め続けて参ります。

 

【信用と信頼~地域に必要とされる組織であるために~】

公益法人格を取得している白河青年会議所は、組織の透明性・公平性を保たなければなりません。公益目的事業の実施について、志を持ち、事を成す時に必要になることは、Plan(計画:従来の実績や将来の予測などをもとにして事業計画を作成する)Do(実施・実行:計画に沿って事業を行う)Check(点検・評価:業務の実施が計画に沿っているかどうかを確認する)Action(処置・改善:実施が計画に沿っていない部分を調べて処置をする)この繰り返しサイクルが重要であり、我々が行う運動は、どのような背景があり、何を目的としているか、十分に計画を立て、実行に移し検証して参ります。そこで発生する問題を改善し更なる事業を展開して行かなくてはなりません。事業を展開する上で、青年会議所メンバーはもちろんの事、多くの生活者や企業の支援を頂き活動している事を忘れる事なく、コンプライアンスを厳守し公平かつ健全な組織運営に努め、地域から必要とされる存在で有り続けます。

 

【未来創造~愛郷心が溢れる故郷ふるさとをめざして~】

しらかわ地域が抱える人口減少・少子高齢化をはじめとする多くの問題は一層の地域間格差を引き起こしております。例えば、白河市の人口は平成12年の約6万人をピークに平成72年には約4万人程度にまで減少すると予測しています。この地域間格差に歯止めをかけるのは地方創生なのです。地方創生は「まち・ひと・しごと」の創生を指します。「しごと」が「ひと」を呼び、「ひと」が「しごと」を呼び込む好循環を生み出し、「まち」に活力を取り戻すことです。地方創生は誰かがやってくれることではありません。行政と各種団体、生活者が一体となって、しらかわ地域にとって地方創生のあるべき姿とはどのような姿なのかを描き、理想に向けて行動するのは、地方の未来を担う私たち一人ひとりなのです。

私達が生まれ育った故郷。そこには、多くの人との繋がり、多くの思い出があります。そして、歴史や文化があり、自然・人々が共存しています。しかし、生まれた場所や育った場所だけが本当の故郷とは言い切れません。

本当の故郷とは一体どこにあるのでしょうか。それは、地域を愛する心・安心出来る場所・自分の居場所といった、人々の心の中にある故郷なのです。しらかわ地域が持つ歴史や文化・自然の素晴らしさを今まで以上に知って頂き、そして人と人の繋がりを通して愛郷心を育む事業を展開して参ります。

 

【能力開発~先人の背中を追いかけ追い越すために~】

我々の多くは、生まれながらに家族という名の団体に属します。人生の中で団体に属さない事は無く、人は一人で生きて行く事はできません。言い変えれば、人は一人ではありません。産まれながらに誰かのぬくもりを感じ、愛情を注がれ育って行きます。その成長の過程で必ず、前を向いて自分の先を歩いている誰かの存在に気が付きます。前を向いて歩いている人の大きな背中を追いかけ、追い越そうと歩き続ける事でしょう。

人が秘めている可能性は無限大であり、自分自身を高める事は、想いを実現出来る能力が養われます。そして、いつの時代も変わらない事は、人は人によって磨かれます。多くの人との出会いがあり、人との出会いが自分自身の人生を大きく変えることもあるでしょう。協力したり、議論を重ねたりして、お互いに切磋琢磨しながら成長して参ります。

我々、青年会議所会員は、青年経済人である前に、大人として、人として、これから未来を担う子供達の良き指針になり、次世代を担う人々へ多くの体験や経験を通して学びある機会を創出して参ります。

 

【組織運営強化~潤滑油的存在であるために~】

事を成す時、全体で動き出す時に組織として重要な役割とは、隅から隅まで目を向けて全体を捉える広い視野と連携を図りながら各種調整が必要になります。大きな機械を想像してみると、メインとなる主力の部分に目を捕らわれがちですが、動き出す為に必要な要素が多く隠されています。陰ながらに全体を支え、総てにおいて務める潤滑油的存在が組織には必要なのです。

青年会議所には、国内外で開催される世界大会、国際会議や全国大会、サマーコンファレンス等の各種大会の機会があります。これらの機会に積極的に参加する事は、会員一人ひとりの成長へつながり、一人ひとりの連携を複合的に促すことで、組織としてより確かな青年会議所運営ができるよう客観性の高いガバナンス体制を構築して参ります。

 

【生涯一Jaycee】

青年会議所は20歳から40歳までの品格ある青年であれば、誰でも入会することが出来ます。そして青年会議所会員は明るい豊かな社会の実現に向け、「奉仕」「友情」「修練」の3つの信念の元、地域をより良くする為に、青少年の健全な育成を図る為に、真剣に議論を重ねております。しかし、我々青年会議所会員でさえ、自分の身を削ってまで何故、地域の為に、誰かの為に活動しているのか自問自答を重ねることがあります。それは、青年会議所しか無い時代から青年会議所もある時代へと変わって来たからだと思っております。青年会議所は、『なんでもできる』ということを耳にしました。それは、豊かな社会の実現に向け、さまざまな活動を展開できる団体は青年会議所だけだと思います。だからこそ、何をするべきか真剣に議論を重ねて戸惑いながらも仲間を信じて運動して行きます。その運動の成果は必ず未来へと繋がり、生涯に渡り関わることになるはずです。本当の仲間とは利害関係もなく、切磋琢磨して苦労も喜びも共に分かち合える間柄なのです。そして多くの仲間と共に生涯的に前を向き歩み続ける。
そのような仲間を築き上げることは、今しかないのです。未来はすでに始まっているのです。我々、青年会議所会員は生涯一Jayceeであり、生涯仲間なのです。

 

【むすびに】

~千里の道も一歩から~大志を抱き、どんな道のりも一歩から始まる。又、一歩を踏み出す勇気があれば、前に進む事が出来る。毎日、毎日の積み重ねが、成りたい自分になれる。想いを実現することが出来る。「迷う事があれば、やってみなさい。後悔してもやらないで後悔するより、意味がある。」私が以前、頂いた言葉です。自分の中で少しだけ、意識が変わるだけで、行動も見え方も変わる。そして、決意しました。一方で言い知れぬ不安感に襲われる時もありました。そんな中、青年会議所の門を叩きました。会員一人ひとりが高い志を持ち、この地域をより良くする為にはどうするか。真剣に話し合っていました。ここで得た仲間や経験は掛け替えのない財産となりました。先輩方の姿を見ながら、いつの日か自分も地域の為に、誰かの為にという気持ちが芽生え、日々活動しております。振り返れば、多くの方に支えられ、応援してくれる方が居るからこそ、前を向いて歩み続けることが出来ると深く感謝しております。

 

【基本理念】

地・立つ時振り返り後悔することなかれ、温かく見守る仲間いる限り
先・見る事、常に希望あふれる事多し、困難立向う時希望の道
天・仰げば、瞬時に志、遠のく事多し全ては自分の人生なり
心・手をあてれば家族の想い熱く奮い立つ

以上